合気道と体捌きについて
合気道の道場に入門すると、誰でも最初に学ぶのは「体捌き」だと思います。体捌きという言葉は、合気道に限らず、他の武道・武術、スポーツでも使われています。私は、体捌きとは、自分に危害を加える、あるいは動きを阻害しようとする相手の行為に対し、自分の自由性や自在性を保つための身体的技術ではないかと考えています。
私は、合気道の体捌きは基本的には４つではないかと考えています。
1 横に捌く（連続写真）
稽古の時は、お互いに一間半（畳縦に一枚半）から二間（畳縦に２枚）程に離れます。 受け（手前の人）は、右足から、取り（奥の人）は左足から歩き始めます。
相手と左逆半身の形でぶつかりそうになる直前に重心を左に寄せ左足を左に踏んで、相手を躱します。素早く歩ける歩ける姿に戻ることがポイントです。
捌いた後は、自然と臍の向いている方向へ、歩ける姿が出来上がります。自然と歩ける姿になることがポイントです。
２ 半身（１）で捌く （連続写真）
稽古の時は、お互いに一間半（畳縦に１枚半）から二間（畳縦に２枚）程に離れます。 受け（手前の人）は、右足から、取り（奥の人）は左足から歩き始めます。
横に捌くときとほとんど同じですが、左足を踏むとき自分の右足を超えて斜め前方に踏み出すのがポイントです。体の向きは、臍が内側を向き、体の変更が自然と行われます。
捌いた後は、自然と臍の向いている方向へ、歩ける姿が出来上がります。自然と歩ける姿になることがポイントです。
３ 入身（２）で捌く （連続写真）
稽古の時は、お互いに一間半（畳縦に１枚半）から二間（畳縦に２枚）程に離れます。受け（奥の人）は右足から、取り（手前の人）も右足から歩き始めます。
相手と右相半身の形でぶつかりそうになる直前に重心を右に寄せ、右足を右斜め前方に踏むことがポイントです。体の向きは、臍が外側を向き、体の変更が自然と行われます。
捌いた後は、自然と臍の向いている方向へ、歩ける姿が出来上がります。自然と歩ける姿になることがポイントです。
４ 体を披いて捌く 作成中です今しばらくお待ちください。
これらの捌きの基になっているのは歩いているときの動きではないかと思っています。道を歩いていて自分の目の前に人が近づいてきてぶつかりそうになった時、自然と無意識に相手を避けようとする。その時の避ける姿こそが体捌きの原点であり原理であると考えています。
ただ、この原理を武術として昇華させるためには、それなりの鍛錬が必要になってきます。
（注１） （注２） この本では、従来の入身転換で行われている入身の動作は半身と言っています。これに対し、半身よりつま先を外に向けて、入身する動作を入身と言っています。